災害時の食事づくり

DSCN2192  下記は、今回の東日本大震災で現れた症状です。食事・運動・栄養面・睡眠や心理的面での対応が必要になります。

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   下痢が続く、乳児の便秘、高齢者の便秘、中高校生の立ちくらみ、成人の立ちくらみ、

   女性の鉄欠乏貧血、女性の冷え症、重い疲労感・倦怠感、食欲低下、目の疲れ、

   口内炎症状、重い肌荒れ、手足のしびれ

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【不足しやすい栄養素】

①エネルギー

災害時などで避難所生活が長くなると、低栄養・栄養不足になるリスクが高まります。低栄養・栄養不足になると病気にかかりやすくなったり、元気がなくなったりします。これらの症状は高齢者や低体重の人に多いですが、非常時には若い人や肥満の人でも起こる可能性があるので注意する必要があります。また、エネルギーは寒さに対抗し、体力や健康の維持のためにも大切なもので、主なエネルギー源は炭水化物です。

②タンパク質

カロリーが取れていても、タンパク質が不足すると深刻な低栄養につながります。毎回の食事にタンパク質の多い食品をできれば2品、少なくても1品は加えるようにしましょう。たんぱく質を豊富に含む食品には、卵、牛乳、乳製品、豆、豆製品、ナッツ類、魚、肉などがあります。

③ビタミン・ミネラル類

東日本大震災では、このビタミン・ミネラル類の不足が一番の問題になりました。ビタミンミネラルは身体だけではなく、頭や心にも大切な栄養となるので、不足をすれば病気につながります。

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【その他の注意点】

①水分不足・便秘

水分・食物繊維・運動不足により便秘になりやすくなります。便秘は食欲低下の原因になることもあります。高齢者では便秘予防が特に重要になりますので、周りの人が水分を取る様に勧めたり、トイレに行ったり身体を動かしやすい環境をつくる必要があります。

この様に環境の変化によって人は、トイレに行く回数を減らそうとして水分を控える傾向にあります。血液の流れを悪くしたり、エコノミー症候群の原因になったりします。食品に含まれる水分も含めて、1日3リットルを目安に水分をしっかり摂りましょう。

  1. 炊飯用ビニール袋(ハイゼックス)とは

災害発生時、水や食料品などが十分でない災害現場や避難場所では、炊飯用ビニール袋(ハイゼックス)を使った非常用の炊き出しご飯が役に立ちます。

この袋は強化ポリエチレンで出来ています。沸騰したお湯の中でも有害物質を出しません。

災害時に最小限の材料で炊き出しができる上、鍋も汚れず、箸も要らずに清潔で配給しやすい、風呂の残り湯などの汚れた水でも炊け、貴重な水を大量に使用できない災害場所や避難場所で非常に有効な炊き出し法です。